抜歯について
- 2023年3月25日
- 口腔外科
虫歯や歯周病などの一般治療に続いて、当院で患者様の多い「抜歯」についてご案内いたします。
抜歯
一般的に抜歯は、むし歯や歯髄炎、歯周病などが進行し、歯の温存が不可能になった場合に行われます。近年の歯科医療では、可能な限り歯を残す潮流がありますが、一方で無理に歯を保存することにより、根の先に大きな膿の袋をつくったり、顎骨壊死(骨髄炎)などを起こすようなケースも少なくないのが現状です。歯の矯正や他の疾患の治療のために抜歯を行うこともあります。
多くは部分麻酔下で行われますが、入院し全身麻酔下で行うケースもあり、状態によって抜歯方法も様々です。また、血液疾患で出血が止まりにくい症例や他臓器の疾患の影響を考慮して、抜歯を避けるというケースもあります。
当院では親知らずだけでなく、全身疾患がある方の抜歯も万全の態勢を整えて、モニター下で全身管理しながら行っています。
次に、抜歯の中で最も多く行われている「親知らず」ついてです。
<親知らずとは>
親知らずは20歳前後に完成する永久歯です。歯列の一番奥に萌出(ほうしゅつ)するため、スペースが狭く、萌(は)える方向が悪くなることが多いため、完全に顎の骨の中に埋まっていたり、途中で萌出が止まってしまうことが多くあります。そのため、レントゲン撮影して発見されることが多いです。たとえ歯が萌出してきても十分な歯磨きができないため虫歯になりやすく、また親知らず手前の歯(隣在歯)に虫歯をつくる原因にもなります。その他、歯並びが悪くなったり、顎関節症を引き起こす原因ともなります。
食べかすが歯の周りの歯肉に溜まる、歯肉がたびたび腫れる、痛い、歯肉・頬をかむ、歯並びが悪くなった、顎が痛いなどの症状を自覚したら抜歯をお勧めします。
<「親知らず」の抜歯>
親知らず(智歯や第三大臼歯とも言います)の抜歯は、歯科口腔外科で最も多く行われている手術です。他の抜歯とは異なり、歯肉を切ったり、骨を削ったり、あるいは歯や根を割って抜歯を行うため、術者の熟練を要します。
当院では総合病院や大学病院で十分な経験を積んだ、(社)日本口腔外科学会認定 口腔外科専門医・指導医が抜歯を担当します。
患者様のご都合に合わせ、診療時間内でしたらどの曜日・時間帯でも対応可能です。費用は保険診療(矯正器具がついていない場合)ですので、お気軽にご相談ください。